子どもの声が、私たちのコンパス。あなたの支えが、その道しるべ。

寄附をする

こけら落とし講演「今日から出来る愛着関係の築き方」を開催

真ん中里親会の設立を記念して、こけら落とし講演「今日から出来る愛着関係の築き方」を開催しました。 講師の小河原健一先生による、理論と実践の両面から愛着を学ぶ有意義な時間となりました。

※今回のこけら落とし講演会の注目度は高いようで、福島民友新聞社からの取材もありました。

講演の概要

令和7(2025)年10月5日(日)、真ん中里親会の設立を記念して、こけら落とし講演「今日から出来る愛着関係の築き方」を開催しました。 会場には、郡山市・白河市・玉川村・東京都などから多くの里親家庭や関係者の皆さまが参加され、温かな空気の中でのスタートとなりました。

講師紹介と講演のテーマ

講師は、長年にわたり子どもと家庭支援の現場に携わる前福島県立富岡支援学校長 / 福島県特別支援教育振興会県南支部長 小河原健一先生

真ん中里親会で講演する小河原健一先生

先生は、和歌山大学 米澤好史 先生の講演や著書をもとに、愛着形成の理論を日々の生活にどう活かすかを、わかりやすく具体的にお話しくださいました。 内容は論理的でありながらも、すぐに実践できるヒントにあふれていました。

愛着に問題を抱える子どもの特徴・行動

  • 片付けができない
  • ものをよく触る
  • ものを貸さない
  • ものを失くす
  • 床に寝転ぶ
  • 靴を脱ぐ
  • 靴下を脱ぐ
  • 指吸い
  • 爪かみ
  • ものを口に入れる
  • 噛む
  • 人との過剰な接触
  • 人との過剰な接触を避ける
  • 姿勢が崩れる
  • 椅子漕ぎをする
  • じっとしていられない
  • 高いところにのぼる
  • ものを投げる、たたく、ける
  • 暴言

いくつか思い当たる行動や人が浮かびます。

印象に残った4つの言葉

① 愛情は“タイミング”で伝わる

「親はとても一生懸命愛情を注いでいるけれど、子どもの欲しいときに愛情が注がれなければ、子どもは寂しさを募らせることがある。」

この言葉は、愛情を“与える側の満足”ではなく、“受け取る側のタイミング”で考える大切さを教えてくれました。 子どもが求める瞬間に寄り添うことこそが、信頼と安心を育てる第一歩であると改めて感じさせられました。

② 行動の裏にある「心の体験」を見る

「学校の先生たちも親御さんも一生懸命行動に対する対策をするが、うまくいかずに悩む場合がある。発達障害と愛着障害は似ているが、原因が違う。原因が違えば手立ても違う。」

この指摘も、多くの参加者の心に深く響きました。 表面的な行動のみに注目するのではなく、その背景にある“心の体験”を見つめる必要がある。 つまり、子どもの行動を「問題」として見るのではなく、「サイン」として受け止める視点が求められるということです。

③ 「条件付きの褒め方」が子どもに与える影響

「子どもが『これじゃいけないんだ』と思う理由の一つに、 ‹大人が“一番なんてすごいね!”› ‹100点なんてすごいね!› と“満点”や“一番”ばかりを褒めることがある。わたしたちがそうした一言を言って、子どもたちにそう思わせてきたのです。」

この言葉は、日常に潜む“条件付きの褒め方”への気づきを与えてくれました。 「できた」「すごい」と結果を褒めることよりも、「がんばったね」「工夫したね」と、子どもの努力や過程を認めることが、安心感と自信を育てるということ。 当たり前のようでいて、実はとても奥の深いテーマです。

④ 動画に育児をさせることの落とし穴

「動画に育児をさせる人がいるけれど、動画からは愛情は伝わらない。」

この言葉は、現代の子育てにおける大切な警鐘でもあります。 便利な動画やデジタル機器は、確かに子どもの興味を引くものの、そこには“目を合わせる”“声をかける”“触れ合う”といった、心の交流がありません。 愛着は画面の中ではなく、人と人が向き合う関係の中でしか育まれないのです。 子どもが求めているのは、情報や刺激ではなく、「自分を見てくれている人の存在」であることを忘れてはならないと感じました。

参考: 米澤好史 事例でわかる愛着障害(ほんの森出版株式会社 2020)
参考: 米澤好史 やさしくわかる愛着障害(ほんの森出版株式会社 2018)

講演を終えて

こうした一つひとつの言葉に、小河原先生の温かさと、米澤先生の理論に基づいた深い理解が感じられました。 終始あたたかく、しかし核心を突く内容で、参加者の多くが真剣にメモを取りながら耳を傾けていました。

後日談

講演後ほっとしているところに、役員のもとへ小河原先生からご連絡をいただいたそうです。

みんな温かい雰囲気で聞いてくれて話しやすかったです。子どもたちの声もいい味を出していました。

会場で先生がお話しになるすぐ横で子どもたちが自由に過ごしていたのですが、その子どもたちの声を「いい味」と表現なさる先生が素敵ですね!!と役員内でも話しておりました。

タイトルとURLをコピーしました